はじめに

指導医からのメッセージ

臨床研修プログラム責任者

高槻赤十字病院副院長/研修運営委員長 玉田 尚
高槻赤十字病院副院長/研修運営委員長
玉田 尚
本院は大阪の北部、高槻市と茨木市の境に近い北摂の丘陵地帯にあります。結核の療養所から発展した歴史がありますので敷地は東京ドーム1.5個分と広大で、野球のグランドやテニスコートがあったりする緑豊かな病院です。許可病床数は446床ですが、緩和ケアの病棟20床が独立した病棟として運営され、北摂屈指の緩和ケア療法がおこなわれています。臨床医学教育に関しては、病院の規模がそれほど大きくないことが幸いし内科、外科あるいは消化器科、呼吸器科の連携は密にとられています。そのため、研修医の先生には患者さんに関して多科にわたる疾患を各科でスムーズに診療することで総合的な診療のコツがつかみやすいです。研修医の定員は毎年数名ですので濃厚なベッドサイドのトレーニングが受けられるのも本院の特徴です。各科の部長は京大や大阪医大の臨床教授や準教授を兼任している先生もおられ当然高レベルの教育が受けられます。また隔週で夕方、ミニレクチャーが開催され研修医の先生に必要な各科の知識の整理に役立っています。指導医の先生方は大変熱心で手技も懇切丁寧に指導してくれ、少人数の教育のメリットが生かされています。

指導医

  • 循環器科部長 大中 玄彦
  • 糖尿病・内分泌・生活習慣病科部長 金子 至寿佳
  • 消化器科部長 神田 直樹
循環器科部長 大中 玄彦
循環器科部長
大中 玄彦
我々の施設では平成16年度から臨床研修が始まり、今までに多くの先生が当院での研修を修了し多方面で活躍されています。医師のキャリアを積む上で、臨床研修の最初の2年は最も大切な時期で将来大きく育つためにもしっかりとした根を地面に張らす時期でもあります。我々指導医も十分にこのことを認識し指導に当たっています。医師になり立ての時には右も左もわからなかった研修医も、当院での全科ローテーションを修了した2年後には驚くほど成長し、我々指導医も数多くの事を学びます。救命救急センターでの研修や離島での研修などのユニークな研修カリキュラム、そして全職員が研修医の顔を覚えて応援しているという環境は研修を行うには理想的な病院であると自負しております。全職員の顔が見える規模の病院であり、解らないこと、迷ったことがあればどの医師にも電話一本で気軽に聞くことができ、聞かれた医師も各専門の立場から的確なアドバイス、技術的な支援を迅速に惜しみなく行っています。人間の病気を治療するに当たり一つの専門科だけで対処できることは少なく各科の知識を総動員する必要があります。高齢化社会を迎えている現在ますますその必要性が高まっており、当院は今後そのような社会に必要とされる医師の初期研修には最適の病院と考えております。
糖尿病・内分泌・生活習慣病科部長 金子 至寿佳
糖尿病・内分泌・生活習慣病科部長
金子 至寿佳
卒後臨床研修の基本理念である『将来の専門性に関わらず、全ての医師に必要な基本的な診察能力、判断力を身につける』に基づいて、当院では全ての医師において求められる全人的な診断・治療を学ぶことを研修目標としています。
この上に専門性を積み重ねてゆくことで臨床の幅は広がり、また医師として社会の責任を担っているという自信にもなり、患者さんを診ることが楽しくなってさらに実力がついていく、という正のスパイラルで臨床力を高めることを目指します。
また医師個人としての仕事だけでなく、医療チームという組織で仕事をする上での問題解決能力の向上が重要と考え、知識を覚えこむ教育ではなく理論と実際の知識をうまく使って実践することを目指した教育を提供できるよう心がけています。すなわち
"Don't give them a fish, teach them how to fish"
(魚を与えるのでなく、魚の捕まえ方を教える。)
という指導をこころがけております。
さらに当院では各科の特徴的な疾患を研修できるため、general medicineを基盤に各専門分野を積み重ねていくバランスのとれた診療ができるのが特徴です。これらを完成させるために日々の臨床だけでなく、学会発表・論文発表をより早期から経験し、将来の大学院進学を目指す場合には国際感覚を身に着けるために、希望に応じて国際学会での発表機会も提供するなど、学術的な向上心にも応えられる教育体制をとっています。
素晴らしく実力をつけて当院で活躍をしてくれたり、大学院に進んで行かれる若手医師の先生方をとても頼もしく、嬉しく思っております。
消化器科部長 神田 直樹
消化器科部長
神田 直樹
当院消化器科は日本消化器病学会・日本消化器内視鏡学会の認定指導施設で、2012年には、高度な検査・治療に対応するために消化器内視鏡センターを開設し、スタッフ6人で、年間約5000件の内視鏡検査を行い、早期癌治療・胆道系処置・止血処置などの治療内視鏡は年間500件を越えています。早期癌治療では、胃ESDは年50例程度(これまで340例)、大腸ESDは年30例程度(これまで85例)を施行しています。胆道系もERCP年100例程度、EUS-FNAも施行、肝臓系もRFAをはじめ、TAEも消化器内科が担当し、ほとんどの消化器処置を消化器内科医師が施行しています。
消化器科の指導方針は、カンファレンスなどでの丁寧な指導はもちろんですが、処置手技を身につける点を特に重視しています。消化器内科は、非常に幅広い処置を行う診療科ですので、研修時期にできるだけ幅広い処置手技を身につけることが、将来の貴重な財産となり自信につながります。手技を幅広く身につけられるのは、当院のような医師一人あたりの処置件数の多い中規模病院の最大のメリットです。
実際の研修では、初期研修期間から腹部エコーをはじめ、指導医の立ち合いのもとで上部消化管内視鏡も20例程度施行でき、本格的な専門研修である後期研修期間には、半年程度の上部消化管内視鏡検査の研修の後、下部消化管内視鏡検査を開始、後期研修2年目からはERCPも開始します。これまでのレジデントは、後期研修3年で、上部・下部消化管内視鏡検査・ERCPは問題なく習得し、胃ESDも20例程度は施行し、ガイドライン病変程度の胃ESDは問題なく施行できるようになっています。
私達は、わいわいと楽しく仕事をしている仲の良いチームです。やる気のある、人柄のよい若い先生達が、当院での充実した研修に来てくれることを切望しています。